連体修飾節 (2): 内の関係
ノ格名詞句
- だからと言って,管理料も払ってくれない墓の草むしりをするのもおかしなものだ。 (佐野洋『動詞の考察』)
- 夫の死からひと月も経っていない未亡人 (内田康夫『志摩半島殺人事件』)
- 赤かぶ検事は,顔の見えない相手に,そう言った。 (和久峻三『信州あんずの里殺人事件』)
- 稲山は,頬を桜色に染めた女性をみつめた。 (木谷恭介『「家康二人説」殺人事件』)
- 右の顔に大なるこぶある翁ありけり。 (宇治拾遺)
- すさまじきもの。[...] 牛死にたる牛飼。(枕草子)
長い連体修飾節
- 海吊り橋の下の荒磯で,婚約者の荒木宏明に頸動脈を切られ,気の毒にも悲惨な姿で死んでいた27才の女性 (和久峻三『伊豆死刑台の吊り橋』)
- 家具や調度,内装なんかが北欧風でレトロ感覚にあふれ,落ち着いた雰囲気の中で過ごせるホテル (和久峻三『伊豆死刑台の吊り橋』)
- どんな職場にいるのか知らないが,男たちに伍して,堂々とそして張りきって仕事をしている女性 (佐野洋『動詞の考察』)
- あのバルセロナ・オリンピックの水泳競技で金メダルを取って,日本中をあっと言わせた中学2年生の岩崎恭子ちゃん (春風亭栄枝『蜀山人狂歌ばなし』)
- 表面上は,温厚そうに見えながら,感情の起伏の激しい性格で,ひとつ間違うと常識では考えられないことをやらかす男 (内田康夫『修善寺能面殺人事件』)
- 現職の弁護士として,つねに時代の社会相を捉え,研ぎすまされた知性と感性の融和を保ちつつ,次々にミステリー小説の秀作を世に問い,巨匠の名をほしいままにしている作家 (和久峻三『信州あんずの里殺人事件』)
- 運転席に近い先頭のドアのそばで,両耳に突っ込んだイヤーフォンから流れ出る音楽に合わせ,リズミカルに身体を揺すっている若者(宮部みゆき『火車』)
- その御もとに,ことのほかに色黒き墨ぞめの衣のみじかきに,不動袈裟といふ袈裟かけて,木練子(もくれんじ)の念珠(ねんず)の大なるくりさげたる聖法師,入きてたてり。(宇治拾遺)
更新日:2003/10/13 — Copyright © 2003 by Kazuto Matsumura