内の関係と外の関係のクロス現象 (古典語)
主要部がゼロ (?) の関係節
- 老いてかしらしろきなどが人に案内 (あんない) いひ,女房の局などによりて,... (枕草子)
- 大納言の物語 (*) にもれたるをひろひあつめ,又その後の事など,書き集めたるなるべし。(宇治拾遺) [(*) 宇治大納言物語のこと]
- ひきぬのを千 [ち] むら,萬 [よろづ] むらおらせ,漂 [さら] させけるが家のあととて,深き河を舟にて渡る。(更級日記)
主要部が関係節内にある(?)
- 旅人のやどもとめけるに,大きやかなる家のあばれたるがありけるに,「や」とよりて,「ここにやどし給ひてんや」といへば,...(宇治拾遺)
- 夢にいと清げなる僧の,黄なる地の袈裟着たるが来て,「法華経五巻 (ごのまき) をとくならへ」 といふと見れど,人にも語らず,... (更級日記)
- 勾欄(こうらん)のもとにあをき瓶(かめ)のおほきなるをすゑて,櫻のいみじうおもしろき枝の五尺ばかりなるを,いと多くさしたれば(枕草子)
- 女,歌よむ人なりければ,心見むとて,菊の花の移ろへるを折りて,男のもとへやる,[...] (伊勢物語)
- それよりかみは,ゐのはなといふ坂の,えもいはずわびしきを上りぬれば,三河の国の高師の浜といふ。(更級日記)
- 木のうつほのありけるにはひ入りて,...(宇治拾遺)
- その岩の有さま,龍のくちをあきたるに似たりけり。(宇治拾遺)
知覚動詞構文と関係節の交代 [ 現代語の場合 ]
- [...] 車に乗るとて,うち見やりたれば,人まにはまゐりつつ,額をつきし薬師仏のたち給へるを,見すてたてまつる悲しくて,人しれずうち泣かれぬ。(更級日記)
- 河上の方より黄なる物流れ来て,物につきて止 (とど) まりたるを見れば,反故 (ほぐ) なり。(更級日記)
更新日:2002/12/08 — Copyright © 2002 by Kazuto Matsumura