フィンランド人と祖国愛


フィンランドは,1997年,独立80周年を迎えました。フィンランドの白地にブルーの十字の国旗は,オリンピックなどですっかりおなじみと思いますが,国歌の方はなかなか聞く機会がないと思います。長野オリンピックでは,フィンランド選手も金メダルを取っているので,フィンランドの国歌が演奏されるのを聞いた人も多いかと思います。

「愛国心」は,日本では,あの忌まわしい太平洋戦争や大東亜共栄圏の隣国侵略の思想を連想してしまう傾向があって,ネガティブな意味合いを持った言葉になっている気がしますが,自分の生まれ育った国を大切に思う気持ちは,本来誰にでもある自然な感情であって,本当はもっとプラスに捉えるべきだろうと思います。

国歌の役割は,誰もがもつこの愛国心・祖国愛 (isänmaan rakkaus)を 「煽る」 ことであるといっても過言ではなく,フィンランドの国歌「わが祖国(Maamme; Vårt land) もその例外ではないことが,その歌詞を見るとよくわかります。

フィンランドには,国歌の他にも愛国的な歌 (isänmaallinen laulu) がたくさんあります。おそらく日本で一番知られているのは「フィンランディア賛歌(Finlandia-hymni) でしょう。ヘルシンキのレコード屋(CD屋?)に行くと,「フィンランディア賛歌」その他が入って,「祖国の歌」というようなタイトルのついたCDやカセットが売られています。


更新日:2009/07/21