Unicode を用いてテキストファイルを作成しても,それに含まれる文字のグリフを含んだ Unicode 対応のフォントを皆が利用できなければ,すべての環境において正しく表示することはできない。しかし,現在,改変等も含め完全に自由に利用可能な Unicode 対応フォントはごくわずかである。また,既存のフォントの多くは,言語毎に限られたグリフしか登録されておらず,この場合複数のフォントを明示的・非明示的に切り替えて利用することになり,不便である。そこで,公開されている改変再配布自由なフォントを収集し,統合することで,多くの Unicode の文字を表示可能なフォントを開発する Free UCS Outline Fonts プロジェクトが進行中である。このプロジェクトでは FreeSans, FreeSerif, FreeMono という3種類のフリーなフォントを開発中であり,欧米・ロシア・アジア圏等の広範囲な文字を収録予定である。しかし,当初の予定では漢字が含まれておらず,また,現状では IPA の音声記号の整備が不十分である。そこで,われわれは改変再配布自由な日本語フォントと,この FreeSerif フォントを統合し,辞書ツールで用いている全ての言語の文字を表示可能なフォントを開発中である。